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R: ジョー・マーチャント著『アンティキテラ 古代ギリシアのコンピュータ』

ジョー・マーチャント著、『アンティキテラ 古代ギリシアのコンピュータ』を
読みました。とりあえず、Amazonの紹介より引用です。
 「発見された2000年前の沈没船、引き揚げられた奇妙な謎の機械、その機械
  の内部には、複雑な歯車の構造があった。歯車による入力と出力の自在な
  変換は、中世の時計の発明を待たねばならぬはずだった。それが蒸気機関
  と結びついた時、「産業革命」が興り、数字と結びついた時、コンピュー
  タは生まれた。二〇〇〇年前のギリシア人がつくりあげたその機械―アン
  ティキテラ。いったい誰が何のために創った機械だったのか?大興奮必至
  の科学ノンフィクション。」

“歯車”、という構造自体の出現が、中世を待たないといけないといわれている
のに、なんと沈没船から引き上げられた2000年前のアイテムに複雑精緻な歯車を
持つ構造があったという。
これだけでこの謎の機械=“アンティキテラ”が、非常に興味深いアイテムであ
ることは間違いなく。ある意味、理系的なガジェットとして、これ以上のものは
ないんじゃないかという気がするわけです。

当然、このガジェットに関心を持つ人間は数多く、クラークなんかもその一人ら
しいです。この本の一つの側面は、このガジェットに魅せられ、取り付かれた人
間たちのストーリーであります。
アンティキテラが、どのような仕組みを持っており、そして、どのような目的を
持つものなのかを、真摯に追いかける研究者などの姿が描かれてます。真摯に、
とは書いたけど、そこは人間のやること。抜け駆けや嫉妬、研究成果における先
頭争いなどの人間くささもぷんぷんと。

そして、この本が描くもう一つの側面は、最近になって、ようやく全貌を現しつ
つあるアンティキテラの仕組みと目的。非常に複雑な歯車の組み合わせによって
実現されていたのは“食(日食とか月食とかの食)を予測する機械”ということ
がわかり、そして、いまだに研究は続いているとのこと。
ただ、正直、こちらの仕組みなどについて記述するという面は弱いかな、という
気がします。
というのは、歯車などを中心とした物理的な構造を説明をするのに、図が少ない
ように思うし、あってもあまり効果が上がってないような。原理を地の文で書か
れても理解しにくいわけで。せっかく、実物があるんだから、それに即した説明
図を入れてくれたらなー、と思います。
もう一点は、特に解析に利用された技術、特にコンピュータ周りが気になったけ
ど、説明不足というか、なんとなく、それっぽい訳語がついてるけど、結局、ど
んな技術なのか理解しにくい。訳のセンスとしても、天体の運動を模す、ある意
味で専用の機械の話なのに、副題に“コンピュータ”とついてるあたりで、ちょっ
と怪しい感じもするのですが・・・。

それにしても・・・。
このアンティキテラという機械は全体でも30センチ程度の木箱に納まるものだっ
たらしいです。その小さな箱の中に、天体の運行を取り込もうという発想。発想、
というより意志かな?単純にすごいなー、と思ってしまいます。
一方、現代では、直径何キロという加速器を使って、原子レベルでの実験をして
いるわけで、このスケール感の違いに対して(大きいから良いとか、小さいから
駄目とかの話でなくて)、なんだかおかし味のようなものも感じてしまうのは僕
だけでしょうか・・・。
22:56 | 書籍 | comments (0) | trackbacks (0) | page top↑
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