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E: ミラヴィル(駒場東大前)

先日、駒場にある『ミラヴィル(Miravile)』のランチに行きました。2007年の
ミシュラン日本版において一つ星を獲得した一軒です。

渋谷からも池尻大橋からも歩くと10分くらいでしょうか。ロケーションはかなり
不便。方向音痴な僕にとっては遠いとかいう前にわかり憎い場所。そこそこ大き
な通りには面しているので、その通りを見付けられる人にはわかり難いというこ
ともないんでしょうが。
しかも、店の外観が結構、地味なので通り過ぎてしまう可能性もあるかも。実際、
以前、店の近くに来たことはあるんだけど、気付いてませんでした。

中はかなり狭いです。大雑把にいうとLの字にテーブル席が並んでいて、それに
囲まれたかたちでの厨房となるのだけど、厨房には大きなガラス窓があるものの
けしてオープンではないし、客席の間にも敷居となっている壁があって、視線が
長く通らないようになってる。落ち着くと言えば、落ち着くのかもしれないけど、
狭さを感じさせるのも確か。席の間も狭いし。
そして、あちらこちらにシェフが描いたという絵。レストランなので絵の評価は
避けるとして、とりあえず色々多趣味な人だなぁ、とだけ。
全体にはややくたびれた感じも出てきてるけど、オフホワイトを基調にして無難
にまとめている印象です。最近ありがちな著名なデザイナーの手によるモダンな
フロアというのではありません。

さて、お昼のコースは2種類で、前菜+スープ+メイン+デザートで2800円のコース
と、スープがなくなってアミューズと小菓子が加わりメインが魚と肉の両方にな
る3900円のコースです。前菜が5,6種類、魚2種類、肉4,5種類から選べて、一
部、追加料金の必要なものもある、という具合です。
追加料金に違いは出るけど、選択できるものは両方のコースで同じ。なので、あ
とはお腹の空き具合と相談だけど、この日はお腹が空いていたのでがっつりとメ
イン両方のコースで。まあ、大抵、両方のコースを選んでしまうのですが。

 サンマのカルパッチョ ムール貝のジュレ添え
  コーヒカップ大の器でサーブされたアミューズ。サンマは上にかかったジュ
  レで見えません。ジュレには刻んだ野菜(きゅうり、ゴーヤなど)が散ら
  してあります。
  サンマはそれほど大きな身でもないのに、しっかりとした歯応え。かなり
  新鮮。ジュレはちょっと薄い。もう少し濃い目が良いんじゃないかな。特
  にサンマと合わせて食べるなら。
 和牛舌とフォアグラ、トリュフのサンマルク仕立て イチジクのソース
  この店のスペシャリテ。各素材が重ねられたミルフィーユのような見た目
  はとてもキュート。涼しげなガラス製の皿にも映えてます。
  けど、食べるとヘビー級。まずはねっとりとした冷製のフォワグラのイン
  パクト。そこに歯応えを残す牛舌の食感。さらに噛みしめると舌からの甘
  味もじんわりと出てくる。
  で、味はフォワグラ、食感は舌ときて香りがトリュフだったら完璧なんだ
  けど、香りはちと弱かったかな。残念。まあ、季節的にもコスト的にも無
  理があるだろうし、仕方なし。
 本日の魚のポワレの温野菜サラダ仕立て
  魚は真鯛。でも、あくまで野菜がメインの一皿とのこと。
  わりと小さめの真鯛をポワレしたものが二切れと、その周りに7,8種類の
  ソテーされた野菜たち。ソースは少し酸味のあるもの。
  前菜と、それからこの後のメインに比べると地味だけど、それが嬉しい一
  皿。このお皿だけだと弱いとなるかもだけど、コースの流れとしては良い
  具合でした。
 エトフェピジョンのキャベツ包み アバを使ったナシゴレンと
  鳩への火の通しは完璧。湯気が立つほどにしっかりと熱が伝わっていなが
  らも、見た目は見事なロゼ。口にしても生のヌルリとした食感はなくて、
  きちんと火の入ったそれ。素晴らしい。
  前菜に続いて、このお皿にもフォワグラが使われていて、鳩と一緒にキャ
  ベツに包まれているんだけど、それにもきちんと火が通っているので、前
  菜とは風味も食感も違ったものに。問題なのはメタボだけ:-)
  問題なのはナシゴレンで、そこに入っている卵。これが一緒に食べるわけ
  でもないのに、隙を見せると味、香りともに立ち上がってくる。鳩やその
  内臓に勝ってしまうのだから大したものではあるけれど、バランスは崩し
  てる。卵を焼くフライパンは別にする、というのが納得でした。
  あと腿肉もキャベツ包みとは別に出てきます。甘みの強い、ちょっと不思
  議な香辛料のようなもので味付けされてました。南国風、ということでしょ
  うか。
 オレンジの葛よせとアーモンド風味のヌガーグラッセ
  葛寄せの方は、たぶん、普通に想像するよりも柔らかくて葛湯っぽくなる
  ギリのところかも。その和な感じが楽しい。味も何か和なものを使ってる
  気がするのだけど、なんだろう。
  ヌガーの方も食感が面白くて、なんというか“ポワン”としたとでも言い
  たくなるような微かな弾力。味の方はオーソドックスなもの。

魚のようにシンプルな調理で、純粋に野菜を食べさせることを狙った皿もあれば。
前菜や肉のようにフレンチ以外では、まず、お目にかかることのないような皿も
ある。一皿一皿、どのお皿にも創意があって、工夫がある。プレゼンテーション
も過ぎない程度に華やか。緩急があって、とても面白いコースです。
強いてより星の多い店との差を探すなら、つけあわせなどの細かいところかな。
そこらはもう、人手の多さが武器になるようなレベルなんだろうと思う。素材と
か調理よりも、ある意味難しい気がします。
でも、本当に強いて言うならのレベルの話。これが基本3900円(前菜+500円、鳩
+800円)なのだから、コストパフォーマンスはとても良い。文句を言うのはバチ
が当たるというもの。

サービスにあったっているのは男性が二人。特に不満はないんだけど、やや杓子
定規な面があるかな、と。メニューの紹介、料理の説明など、もう一歩踏み込ん
で来れると良いのに。料理が面白いだけに、説明なんかでちょっとしたくすぐり
を入れられると(うざくなっては困りものなのが困りもの)、さらにチャーミン
グになるのにとか思ってしまう。まあ、要は料理にそれだけ魅力があるってこと
かも。

ミシュランは皿の上だけ、すなわち料理だけを見て星を付けるようになったと聞
きます。
星のついた店(フレンチ)を見る限り、独創性やプレゼンテーション、新しい素
材の取り込みなどが必須の要素。オールドファッションドでクラシックなものの
評価は低いっぽい。
そして、店のハードウェアがチープ(こう書くと語弊があるかもしれないけど、
ゴージャスでお金をかけているものに対して、ということで)でも、あるいはサー
ビスが至らなくても料理が良ければ星が付くのだとか。
そのミシュランの新しい星の基準を、とてもわかりやすく表現している一軒。そ
んな風に思います。
23:06 | 飲食(フレンチ) | comments (0) | trackbacks (0) | page top↑
etc: イントゥ・ザ・ワイルド(Into the wild) | top | R: 藤崎慎吾『ハイドゥナン』

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